前回にも書いたが、古代日本に「一夫多妻制」があった。古今和歌集にその時の事を歌った歌が多数ある。
しかし、一夫多妻制と言っても夫が他の女性の所に行っている間、妻の所には他の男性が来ている。また、男性が女性の所に行くとすでに他の男性がいるなんてこともあったようだ。だが、夫や恋人はプライドや面子のため公にすることは無かったようだ。
平安時代もやはり男性が女性の所に頻繁に通うことは常識で1人の女性を一途に愛している男性は「真面目で面白みのない人」と軽く見られた。しかし、人の妻を奪うことは非常識とされ、世間の非難された。
鎌倉時代には、「御成敗式目」※1に「不倫蜜懐」※2に関する処罰が定められた。
と記され、時代とともに少しずつ現代の考えに近づいて来ている。
※1 鎌倉時代、武士政権のための法令
※2 不倫の事