配偶者の浮気に悩んだ時、「なんとかして、浮気をした配偶者と、その浮気相手に復讐したい！」という気持ちになる方も多いと思います。しかし、勢いだけで行動に移してしまうと、あなた自身の振る舞いが法を犯してしまい、「名誉毀損」として逆に訴えられてしまう可能性があります。

浮気されてつらい気持ち、悔しい気持ちはよく分かります。しかし、大切なのは「浮気をした配偶者と浮気相手に罰を与える」ことではなく、「あなた自身が幸せな生活に向けての第一歩を踏み出す」ことではないでしょうか。

怒りに任せてあなたが損をすることの内容、これから浮気調査を行おうという方の参考になれば幸いです。

浮気調査の悪用で名誉毀損になる事例

名誉毀損とは、不特定またはたくさんの人が見る可能性がある状況で事実を告げて、社会的評価を低下させる危険を生じさせることです。以前は新聞やテレビなどが情報発信の対象でしたが、最近はSNSで誰でも気軽に情報発信できます。もちろん、インターネット上の書き込みも、名誉毀損に該当する可能性があります。怒りに任せて行動せずに、一度しっかり考えるようにしましょう。

ただ、以下の行為をしたからといって必ず名誉毀損として訴えられるというわけではありません。暴露された側が、不倫をバラされたことをどう考えるかというのが重要だからです。自分では「これくらいは当然の権利。名誉毀損にはあたらない」と思うかもしれませんが、相手が問題視すれば名誉毀損として訴えられる可能性は十分にあります。

会社に浮気の事実をバラす

社会的な制裁を加えることで、怒りが紛れるかもしれないと思う方も多いと思います。しかし、暴露を通じて不倫を知らせることも、名誉毀損に該当する可能性があります。会社に直接怒鳴り込むなどは、最もNGな行為です。上司を知っていれば、その人への相談だけで事が済む場合もありますが、もし配偶者や不倫相手が退職してしまえば、慰謝料請求が難しくなってしまうかもしれません。

匿名でビラまきをする

職場の周りなどで、浮気現場の写真や名前を入れたビラを撒いた場合も、もちろん訴えられる可能性があります。この場合は、名誉毀損だけでなく侮辱罪の可能性もあります。

SNSに行為の写真をアップする

浮気調査の結果報告書に記載されている写真や、夫のスマホから手に入れた浮気中の写真など、あなたの手元に証拠画像がある場合があります。だからといって、その画像をネットで公開するのはやめましょう。リベンジポルノともよばれる嫌がらせ行為と同じですし、名誉毀損や侮辱罪にも問われる可能性があります。

相手を脅す

不倫を家族や会社にバラされたくないという心理を使って、相手に脅しをかけることを思いつくこともします。もしかすると、「不倫をバラされたくなければお金を払え」などと迫る人もいるかも知れません。しかし、これは恐喝や強要として訴えられる可能性があるので注意が必要です。怒りに震える気持ちはとても分かりますが、合法的で、正攻法な手段で相手から慰謝料を得るほうが何倍も安心です。

浮気調査の結果を使って、あなたが幸せになる方法

浮気に対して怒りを抑えられない時、どうしても「復讐」という考えが頭を呼びるかもしれません。しかし、相手をいつまでも恨んでいるということは、それだけあなたの貴重な時間を「怒り」のために使っているという非常にもったいない状態でもあります。

大切なのは、浮気されたことを事実と受けとめ、客観的な証拠を得てあなたの勝利を確実なものにした上で、合法的に責任をとってもらうこと。離婚するかどうかは家庭の状況にもよりますが（例えば、お子さんがいる場合など）、配偶者や浮気相手から慰謝料を請求したり、二度と浮気しない旨の誓約書を取ったりという行動を起こすことができます。

浮気に対する証拠があれば、離婚の際にも有利な条件をつけられますし、慰謝料請求が認められる可能性も高くなります。確実な証拠を手にするためには、探偵に依頼するのが一番です。



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